その他の言語 のバックアップ(No.3)


概要 Edit

日本語・英語以外の言語によるタイピング競技を、タイピング界では一般に「多言語タイピング」と総称する。

 

ほとんどの多言語種目では、以下のような特殊な文字を入力することが要求される。

・ダイアクリティカルマーク付き文字……発音を表す補助記号がついた文字。記号にはドイツ語等で用いるウムラウト(äëïöü)、ルーマニア語等で用いるセディーユ(şţ)などがある。

・基本アルファベット以外の文字……通常のA~Zの26字に含まれない文字。トルコ語で用いるiに似た文字(ıİ)や、ロシア語等で用いるキリル文字(дгяжъ)などがある。

これらの文字を打つためには、PC設定で言語を追加し専用配列を導入する必要がある。具体的には現地のキーボード配列を使用するパターンと、自分や他のタイパーが作成した配列を使用するパターンがある。(現地の配列の使用は比較的ハードルが高い。)

 

特殊な文字をどのように入力するかは、自分が使用する配列の設計による。例えば「ä」を打ちたい場合、修飾キーと同時押しする(右Alt+a等)、キーを割り当てる(;の位置をäキーにする等)、デッドキーを設定する(:キーを押してからa等)といった方法が考えられる。

 

なお、多言語タイピングに関する環境設定・言語データなどの情報は「多言語タイピングWiki」が詳しい。初心者はまずこのwikiに掲載されている「インターナショナル配列+拡張」や「paraph配列集」を導入して好きな言語を打ってみることをお勧めする。

 

Intersteno Internet Contestsについて Edit

多言語タイピングの有名な大会として、Intersteno(国際情報処理連盟)が毎年開催するオンライン世界大会「Intersteno Internet Contests」がある。

参加者は母語部門と多言語部門のどちらかを選択可能で、多言語部門では最大16~17言語の合計点を競うこととなる。全日本タイピング連合の取りまとめのもと毎年多くの日本人が大会に参加しており、多言語タイパーを志す者にとっては最も身近な目標といえる。

開催時期は毎年春頃であり、シーズン中のアナウンス・受付はPocari氏またはdqmaniac氏が担当している。

 

多言語タイピングで主に使われるサイト Edit

特殊な文字に対応するため、多言語競技には実用入力型のサイトを用いることが普通である。

サイト名簡単な説明リンク
TakiIntersteno Internet Contestの練習用ページ。本番と同じ環境で1分間および10分間の練習が行える。
TypeRacer世界中のプレイヤーと対戦ができるサイト。
10FastFingers単語タイピングができるサイト。
Monkeytype様々な条件で単語タイピングができるサイト。
 

Intersteno対象外の言語について Edit

Interstenoが対象とする言語は基本的に17言語+方言であるが、世界にはより多くの言語が存在する。

 

中国語:ピンイン(漢字の読み)をqwertyで入力する方式、注音符号を独自配列で入力する方式がある。知識のいらない手書き入力や、高速入力に適した「蒼頡輸入法」なども存在。

韓国語:ハングルは「字母」と呼ばれる子音や母音のパーツから構成されるため、それらのパーツをキーに割り当てて入力を行う。「2ボル式」「3ボル式」などの方式が存在。

インドネシア語:一般に基本アルファベットのみを使用する。TypeRacer等でも配列導入なしでそのまま入力できるため、きわめてハードルが低い。

タイ語:タイ文字(อักษรไทย)を用いる。子音字と母音字から構成されるため、それらのパーツをキーに割り当てて入力を行う。種類は子音だけで42~44種類と非常に多い。

ベトナム語:アルファベットに付属する補助記号の種類が非常に多い言語として知られる。一般的な入力方法はアルファベット同士を組み合わせるTelexやアルファベットと数字を組み合わせるVNIなど。

ギリシア語:ギリシア文字(αβγ)を用いるため、それらを割り当てたキーボード配列を用いる。

 

参考リンク

dqmaniac氏のサイト(40言語以上の攻略に言及)